• 向井了一社会保険労務士事務所

会社が副業・兼業を認める前に知っておくべきポイント



国は、「副業・兼業の促進に関するガイドライン」にて副業・兼業を希望する労働者の健康確保や労働時間管理のルールを明確にし、副業・兼業の普及を促進しています。 厚生労働省が公開している統計によると、全面禁止している企業も多いですが、条件付きも含め半数近くは認めていることがわかります。

(出典)厚生労働省『副業・兼業の促進に関するガイドラインの改定案について』P5 副業・兼業を行う従業員は、複数の収入源を得られるだけでなく、一つの仕事では出会えなかった人や本業以外での経験から得た広い視野を持って仕事に取り組めるようになります。 企業側も、副業・兼業で得られた経験やスキルを本業へ活用してもらう期待が持てます。 今回の記事では、企業が副業・兼業を検討するときに知っておくべき、労働時間管理や健康管理のポイントについてお伝えします。

 

副業・兼業は認めないといけないのか

従業員が、労働時間以外の時間をどのように利用するかは従業員の自由です。 そのため従業員の希望に応じ、原則副業・兼業を認める方向での検討が望ましいとされています。 しかし、企業には副業・兼業を認めるうえで懸念もあるはずです。そのため副業・兼業が本業にどのような支障をもたらすかを今一度精査した上で、副業・兼業を認めない、条件付きで認める等の判断をする必要があります。 【副業・兼業を認めない・認めるときは条件付きとする理由】 ・本業の仕事への支障 ・働きすぎによる心身の健康負荷 ・業務上の秘密などの情報漏えい ・競業による自社利益の侵害 ・企業の名誉や信頼を損なう行為 など 企業の方針が決定したら、トラブルやリスク対策のため、就業規則の規程整備労務管理上の仕組みづくりを検討します。 副業・兼業に関する就業規則の規定や社内様式は、以下のサイトを参考にしてください。 参考|厚生労働省『副業・兼業』

 

副業・兼業に関する情報の公表

2022年7月、副業・兼業の促進に関するガイドラインが改定されています。 今までのガイドラインでは、安心して副業・兼業に取り組めるように、副業・兼業を行うときの労働時間管理や健康管理等について示されていました。 今回の改定で、多様なキャリア形成など副業・兼業を希望する労働者が、職業選択の参考にできるよう、企業サイトや会社案内、採用パンフレットなどでの副業・兼業に関しての情報公開の推奨が追加されました。 参考|厚生労働省『副業・兼業の促進に関するガイドライン』 情報公開するときの記載例です。 【副業・兼業を認めている(条件なし)】